自己分析講座「『ゆるす』ということ」
新聞読解「賃金水準 世界に劣後 脱せるか「貧者の循環」」
以下、記事の要約です。
日本の賃金が世界で大きく取り残されている。
ここ数年は一律のベースアップが復活しているとはいえ、過去20年間の時給をみると日本は9%減り、主要国で唯一のマイナス。
国際競争力の維持を理由に賃金を抑えてきたため、欧米に劣後した。
低賃金を温存するから生産性の低い仕事の効率化が進まない。
付加価値の高い仕事への転換も遅れ、賃金が上がらない。
「貧者のサイクル」を抜け出せるか。
「頑張った人、成長し続ける人に報いたい」。
トヨタ自動車は2019年の春季労使交渉で、ベア見直しを含めた賃金体系の再考を提案した。
この記事に対する利用者さんの意見・感想
- 有給休暇を取れるとモチベーションが上がると思う。
- 日本人は不安体質だと思う。
- バブルのつけが今に影響していると思う。
- 誇りを持って働いていきたい。
日本の賃金改革に期待したいですね!
自己分析講座
高田馬場にある就労移行支援事業所のリスタートでは、金曜午後は2グループに分かれて自己分析講座をやっています。
前回の講座で、自分を「許す」こと、「認める」こと、「褒める」ことについて話しました。
この中で、「許す」ということについて、今日は少し詳しく話をしたいと思います。
「許す」と「赦す」
「自分を許す」というと、例えば「ミスをしても仕方がない」とか、「ミスをしても良い」という考えになるのではないか、と思われる方もいるかもしれません。
しかしこれでは、自分のミスを正当化することになってしまい、改善していくことができません。
実は、「ゆるす」という言葉には、2つの意味があります。
1つは、何かすることを許可する、という意味です。
もう1つは、憎しみや恨みといったような、負の感情、責める感情を手放す、といった意味になります。
ここでは、前者の意味を「許す」、後者の意味を「赦す」と表現してみましょう。
例えば、「ここを通ることをゆるす」と使うのであれば、許可する、つまり「許す」の意味となるでしょう。
一方で、「喧嘩した相手をゆるす」と使われれば、相手に向けた負の感情を手放す、「赦す」の意味になります。
ここで、2つの意味を混同してしまうと、困ったことになってしまう場合があります。
例えば、悪口を言ってきた相手がいたとしましょう。
このとき、相手を「許」すことは、「悪口を言われた」ことも含めて、相手のすべてを肯定することに繋がり、簡単ではありません。
しかし、相手を「赦」すのであれば、「中には悪口を言う人もいる。この人がそういう人間であることは仕方ない。だが、悪口を言うという行為そのものを「許」すつもりはない」と考えることもできます。
自分を「赦す」ということ
では、改めて「自分を許す」ということについて考えてみます。
ここでは「許す」という漢字が使われてはいますが、真にここで必要になるのは、「赦す」ことのほうです。
自分がミスをしたとして、そのミスによって「自分はダメだ」と考えたり、上手くいかない自分を責めてしまうのであれば、そんな自分を「赦す」必要があります。
しかし、起こしてしまったミスやうまくいかなかったことそれ自体については、「仕方のないこと」として正当化するのではなく、改善していくようにしてください。