認知行動療法講座「スキーマを修正する方法」/ 就活対策「報告・連絡・相談」

新聞読解「令和経済、人口減対応カギ」

以下、記事の要約です。

令和の時代が幕を開け、街は祝賀ムードが高まっている。
個人消費が活性化するとの期待は高いが、日本経済を見渡せば平成時代に先送りしてきた課題への対応が待ったなしの状況だ。
少子高齢化や人口減少が急速に進むなか技術革新やインフラ整備で生産性を向上させることが不可欠である。
世界を見渡せば、生産性を高める技術は猛烈なスピードで開発されていて、インフラも高度化できる。
令和の時代は、人工知能(AI)やビッグデータをはじめとした技術革新を取り入れる経済社会づくりが重要になってくる。

この記事に対する利用者さんの意見・感想

  • 生産年齢が15~64歳だということについて、驚いた。
  • 先のことはわからないので、臨機応変に対応をすることが大切だ。
  • 現行の制度の無駄を排除して、効率化を目指すことが必要となってくる。
  • 日本人の生産性を上げていくことが大事だと思った。

令和になってお祭りムードな雰囲気もありますが、
生産性や高齢化の問題などを解決していく時代にできればいいですね!

認知行動療法講座

就労移行支援事業所リスタートでは、「ものの受け取り方(認知)」を変えることで「感情」やそれによる影響を抑える「認知行動療法」についての講座を毎週やっています。

今回は、前回話した「スキーマ」を修正するための方法について考えます。

スキーマを修正する方法

持っていることによって自分自身を苦しめることになるスキーマ、すなわち「非適応スキーマ」を変えてしまうことで、生きやすくなる、という話は前回した通りです。

下向き矢印法によって、自分が持つスキーマを探す練習もしました。

自分の「非適応スキーマ」が見つかったら、そのスキーマを修正し、新しい自分を探していくわけですが、これは簡単なことではありません。

なぜなら、スキーマとは無意識に持っている考え方の「前提」であり、長い年月の中で何度もスキーマ通りであることを証明し、強固になっているからです。

そのため、新しいスキーマを見つけてもすぐに変わることはなく、また長い年月をかけて「前提」を書き換えていくことになるのです。

そんなスキーマの修正ですが、大事なポイントは以下の2点です。

①スキーマ通りに行動しないと、どうなると自分が考えているかを書き出す。

自分の持っているスキーマに従わなかった場合、どんな恐ろしいことが起きると考えているのかを書き出してみましょう。

スキーマがあるということは、スキーマに従って行動しなければ、自分に何か悪いことが起こると考えていることがほとんどです。

一体どうなってしまうと考えているのかを分析し、いざスキーマ通りにしなかったときに、実際には何が起こるのかを実践してみると効果的です。

②自分がよくする行動の中から、スキーマに反する行動や態度を取り出す。

スキーマを持っていても、実際にはスキーマ通りにならない行動をしている場合があります。

例えば、「何事も完璧にしなくてはならない」と考えている人は、毎朝起きた後、同じように顔を洗い、同じように支度をし、まったく同じ電車に乗っているでしょうか。

実際には、時間がなくて歯磨きにかける時間が短い日もあれば、いつもより一本遅い電車になることなどもあるのではないでしょうか。

しかし、そうした「完璧」でないことがあったとしても、予測するほど悪い結果にはならないこともあるのではないでしょうか。

これを踏まえて、以下の5つのポイントに注目してみてください。

①スキーマに非現実的な面がないかどうかについて考えてみる。

現実的に達成が不可能なスキーマを持っていると、自分を苦しめることになります。

例えば、「誰からも好かれなくてはならない」という考えを持っている人は多いものです。

一見すれば素晴らしい考えのように思えますが、これは果たして現実的でしょうか?

あなたにも、好きな人と苦手な人がいるのではないですか?

同じように、人には誰しも好みがあり、合う人と合わない人が出てきます。

どんな振る舞いをしていたとしても、すべての人から好意を持たれるのは無理な話なのです。

②評価基準を書き出してみる。

スキーマの多くは、いろいろな人や出来事に対する、自分なりの評価を含みます。

しかし、それはどのような基準で判断しているのでしょうか。

例えば、「自分はダメな人間だ」と考えているならば、「ダメな人間」となる基準はなんでしょうか。

その基準を満たしていたら、自分以外の人間もみんな「ダメな人間」となるのでしょうか。

あるいは、先ほど「何事も完璧にしなくてはならない」というスキーマについて話したとき、「朝の準備や電車の時間はまた別の話だ」と思った方もいたかもしれません。

もしそうなら、「完璧にしなければいけない」ことと、「完璧でなくてもいい」ことの境目はどこにあるのでしょうか?

③スキーマのプラス面とマイナス面を書き出してみる。

スキーマには、マイナス面だけでなく、プラスとなる面もあります。

なぜなら、スキーマが生まれたのは、それを必要としたからであると考えられるからです。

「人を信用してはいけない」というスキーマであれば、人と打ち解けたり、相談することができないデメリットがある一方で、騙されて酷い目に合わなくて済むというメリットもあることでしょう。

このことから、このスキーマは過去に信じていた相手に裏切られたと感じ、二度と同じように苦しい思いをしなくていいようにと作られたものであることが予測されます。

このように、過去に必要となったであろうプラス面と、現在自分の邪魔となっているマイナス面の双方を書き出し、今の自分にとって必要なスキーマかどうかを考えてみるのです。

④行動を通してスキーマに挑戦してみる。

これは、新しいスキーマを見つけることができてから、古いスキーマと決別し、新たなスキーマを馴染ませるのに役立ちます。

適応的思考を試したときと同様に、アクションプランを使って新しいスキーマに従って行動してみるのです。

古いスキーマと矛盾するような行動を起こし、何が起きるかを体験することで、自分を縛っていた制限を取り払うことができるでしょう。

⑤ほかの人の様子を観察してみる。

同じ問題に直面したとき、他の人がどんな行動を起こすのかを探るのも有効です。

ある特定の場面において、自分にとっては当たり前の行動があっても、他の人はそれを選ばず、他の行動を起こすかもしれません。

周囲に意識を広げ、あるいは本などの力を借りて、同じ局面における自分とは別の対処法を知ることは、スキーマを揺らがし考えを広げることに繋がるでしょう。

就活対策「報告・連絡・相談」

リスタートの就活対策講座は、ビジネスマナーについてただ講義を聞く形式ではなく、利用者さん自らで調べ、発表するという形式で進めています。

ただ講義を聞くだけよりも記憶に残りやすいだけでなく、「情報を収集する力」や「他人に伝える力」を磨くことができます。

今日のテーマは、「報告・連絡・相談」についてです!

発表

今回は、このような内容について発表していただけました!

  • 報告とは、結果や作業経過を伝えること。
  • 連絡は、推測を含めないように事実のみにする。
  • 相談は、業務上の判断が困難なときに、上司に意見を聞くこと。
  • ホウレンソウは、タイミングや要点が大事。

スタッフからのコメント

今回のテーマ「報告・連絡・相談」は、就労をする上で、とても大切なことです。

自分なりにまとめたことは、良い経験になったのではないでしょうか。

ポイントを、簡単にまとめます。
・早め早めにすること
・自分からすること
・問題が起きる前に相談をすること

会社は、技術が優れているということ以上に、
基本的なコミュニケーションである「報告・連絡・相談」は重要視しています。

これを機に、「自分は何が苦手なのか」を考えてみましょう。

例えば、実習の場面で相談ができないであったり、医師の前では報告がうまくできない、などです。

それはなぜなのか・どうしたらうまくいくのかを分析して、就職を目指していきましょう!