コミュニケーション「職場実習」認知行動療法講座「問題リスト」
新聞読解「週休3日で生産性向上」
以下、記事の要約です。
週休3日制の是非を巡る国内外で盛り上がっている。日本マイクロソフトでは試験的に週休3日制を導入した2019年8月、社員1人あたりの売り上げが4割増えた。
好結果を生んだ要因の一つが給与を変えなかったことだ。週休3日制を導入すれば、多くの企業で売り上げも給与も減る可能性がある。実現のハードルはかなり高そうだ。
この記事に対する利用者さんの意見・感想
- しっかりと休むことで効率的になる人もいるので、バランスを取れたらいいなと感じた。
- 労働時間の調整が難しいと思った。
- 週休3日にしても、リラックスできるような趣味がない人にとっては厳しいかもしれない。
お休みが増えて、売上が増えたら良いことばかりですね!しかし、日本でうまくいくのかどうかはまだまだ細部の取り決めが必要そうです。
認知行動療法講座
就労移行支援事業所リスタートでは、「ものの受け取り方(認知)」を変えることで「感情」やそれによる影響を抑える「認知行動療法」についての講座を毎週やっています。
前回は、ストレスによって起こる変化について考えました。
今回は、認知行動療法を用いて問題の解決を行うにあたり、問題を明確化する方法についての話です。
問題をはっきりさせる
ストレスが溜まり、苦しくなってくると、だんだんと何が問題で自分が苦しいのか、というところに目が行かなくなってしまいます。
「誰々が悪い」「過去にあんなことをしたばかりに」といったように、自分や他人を責めたり、過去を悔んだりしても、問題は解決しません。
重要なのは、「今」自分は何に困っているのか、それにどのように対処すればよいのかをはっきりさせることです。
そうして考えていくと、問題は1つではなく、複数の問題が積み重なってしまっているのが見えてくるかもしれません。
そんなとき、無理に1度に解決しようとすると、具体的に何をすればいいのかがわからず、ますます苦しくなります。
問題を明確化して、まず何から解決する必要があるのか考えてみましょう。
問題リスト
自分が何に困っているのかを知る方法として、「問題リスト」というものがあります。
まずはそのまま、今自分が気になっていること、苦しさの原因となっていることを思いつくままに書き出してください。
書き出せたら、その中で「1.自分にとって重要」「2.解決可能」「3.具体性がある」「4.将来に繋がる」の4つの条件を満たすものを最初に解決する目標として決めます。
1.自分にとって重要
問題を解決するためには気力を必要とすることが多く、解決させるための強いモチベーションがなければ、中々解決に至りません。
例え、周囲の人から見て解決の必要がある問題であっても、自分にとってそうでなければ、中々気力が続かないものです。
まずは、自分が重要と感じる問題から解決していくと良いでしょう。
2.解決可能
今の自分の力で解決することができない問題を解決目標に掲げてしまうと、行動に移すことができなくなります。
例え問題の大本が見えていたとしても、すぐに解決するのが難しいのであれば、周囲を取り巻く問題から解決していく必要があります。
3.具体性がある
「なんとなくモヤモヤしている」ことを解決するための方法は、いくら考えても出てきません。
「〇〇が〇〇なために辛い」というように、問題を具体的にすることで、解決のための方法もまた具体性を持つのです。
4.将来に繋がる
その問題を解決することで、「自分が楽になる」「次の問題の解決に取り組める」など、この先の自分にとって意味を持つ問題から解決するようにしましょう。
解決しても、この先の自分に対して影響を及ぼさない問題は、後回しにして構いません。
コミュニケーションプログラム
リスタートでは、毎週火曜日にコミュニケーションのプログラムをやっています!
言葉の通り、プログラム内で利用者同士コミュニケーションを図ることを目的としたプログラムです。
どんな職場で働くにせよ、多かれ少なかれ必要となるコミュニケーションの能力ですが、一口にコミュニケーションと言ってもその意味するところは多々あります。
プログラム内では、主として以下の能力を磨くことを目標としています。
・言葉以外のコミュニケーションによる情報を受け取る
・グループの一員として協力し、目的を達成する
・自分の言動を周囲がどのように受け止めているかを知る
・情報を誤解なく伝える方法を身に着ける
・自分の希望や意見を相手に伝える
第六回となる今日は、鯖戸善弘さん著作の「コミュニケーションと人間関係作りのためのグループ体験学習ワーク」という本から、職場実習のスケジュールを会話で導き出すワークをしました。
こちらのワークは、職場実習の日程を、メンバー1人1人が持つ「情報カード」の情報から導き出すというものです。
職場実習
情報紙は12枚あり、今日の参加者は6名だったので、1人につき2枚の情報カードを持ってスタートしました。
実習生のうち1人のスケジュールを回答するのが目的なのですが、個々が持っている情報カードに、直接その実習生の情報は載っていません。
「毎日違う実習を受けている」「この人がこれをやっている間、この人はこれをしていた」といった断片的な情報を組み合わせ、答えに辿り着かなくてはいけません。
そのためには、自分が持っている情報をただ伝えるだけではなく、他の人の情報と組み合わせ、気づいたことを積極的に伝えていく必要があります。
今回参加した利用者さんからは、以下の振り返りがありました!
- 出てきた情報を表などで見やすくまとめるのが重要だった。
- 他の人の情報と組み合わせることで見えてくる新しい情報があると気づいた。
- 他の人にかぶせて発言しないように気を付けるなど、集団での話し方に気を付けた。