不安から自分を解放してあげる処方箋 ~その15 自分の気持ちをコントロール~
不安や怒りを見せないようにしているのは、人目を気にしているから?
「これは好き・嫌い」とか、「これはいいと思う・イヤだと思う」っていう自分の本心、ちゃんと気づけているかな?
- 人目を気にして、怒りも喜びも表現を抑えていた。
- 怒りが溜まりすぎて、爆発したことがある。爆発してしまうかもしれない。
- 自分の感情を適切にコントロールできるようになりたい。
ため込むだけがコントロールではない
- 腹が立つ言い方をされた。でも反論すると相手がさらに不機嫌になる。だから、反論したいのをぐっとこらえなければ。
- 辛いことを言われた。泣いたりしたら空気を壊してしまう、我慢しなきゃ・・・
- ほめられた! だけど舞い上がって喜んでしまうと嫌われてしまうから、謙遜しておこう。
誰しも、このように感じ、考えたことはあるのではないでしょうか?
相手や空気、雰囲気を壊さないよう、自分の感情を抑え込んだ経験は、誰にでもあるものでしょう。
そして、
- 反論したいのをぐっとこらえなければ。
- 我慢しなきゃ・・・
- 謙遜しておこう。
といった対処ができることを、感情のコントロールだと思っていませんか?
怒り、辛さ、喜びを素直に表現できない自分は、少し苦しかったのではないでしょうか。
実は、これらは適切に対処できている、とは言えないのです。
他人に感情を察知させないのはコントロール?
- 自分は他人から見てどう思われているんだろう?
- 怒っていると知られたら、周りは自分から離れていってしまうのではないか。
このように人目を気にして、他人に自分の感情を知られてしまわないように気を付けて過ごしていませんか?
この状態では、確かに感情を抑え込むこと、人に表さないことが正解のように考えてしまうかもしれません。
しかし、このように感情を抑え込んで過ごしてしまうと、自分の本音に気づけない性格になってしまいます。
間違えた対処を続けていると、爆発してしまう
このように抑え込むクセがついてしまうと、自分の感情に気が付かなくなっていきます。
- 自分はどうしてイライラしているのか。
- 自分はどうして不安になっているのか。
感情を押し殺そうとしていくうちに、どんどんこのように感情の原因が見えなくなっていきます。
しかし、そのようにイライラや不安をためこんでいくと、いずれ爆発してしまいます。
限界までため込んだイライラが、些細なことで爆発して、大きな怒りのエネルギーとして発散してしまう。
蓄積された不安が、ふいに爆発して、怒りのパワーで発散してしまったり、逆に閉じこもってしまったり。
物や人にぶつけることになってしまいますが、怒り・不安の原因となるものは見えないまま、解決もしないままです。
喧嘩になってしまっても、喧嘩の原因と、ため込んでいたイライラの原因は違うもの。
言い争っても、感情の根っこにあるイライラも不安も残っているままです。
だから、
- どうして怒りをぶつけてしまったのか。嫌われてしまうから、もう怒ってはいけない。
- どうして泣いてしまったのか。もう泣いてはいけない。
と、そんな自分が嫌いになってしまいます。
そして、さらに、「感情は押し殺すものだ」と思うようになってしまい、自分の感情に気が付かないまま抜け出せません。
こうなってしまう状態が、「感情に振り回されている」という状態なのです。
ここから抜け出すためにも、「人からどう思われているか」ということよりも、「自分はどう感じているか」をよく観察して、自分の感情を大切にしてあげよう。