GW特別プログラム①『DESC法』

GW特別プログラム

今日は4月29日 昭和の日ですね。

まだまだ外出もできない中でのゴールデンウィークとなってしまって残念ですが、リスタートでは引き続き在宅での活動を続けています。

ゴールデンウィーク期間中は、リスタートから特別なプログラム資料を利用者のみなさんに出しています。

このブログでも一部を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください!

アサーション

今日は、アサーションについてのプログラムです。

これまでのプログラムでも出てきた概念ですが、まずは復習していきましょう!

人が自己表現をする方法には、3つの種類があります。

①非主張的自己表現

自分の考えを言わず、言いたくても自分を抑え、結果として相手の言うことを聞き入れてしまう自己表現です。
自分の考えや気持ちを表現せず、相手を不愉快にさせないように譲るが、そのために自分を犠牲にしているという配慮は伝わらないため、相手には「不満もなく受け入れてくれた」と取られてしまいます。
相手にとっては都合よく頼りにされ、排除されるようなこともありませんが、引き換えに心理的ストレスが溜まってしまいます。
また、お互いに非主張的な場合には、お互いに思いが伝わらないため話が弾まず、わかり合えない場合があります。

②攻撃的自己表現

非主張的自己表現とは逆に、自分の考えや気持ちを伝えることはできるものの、自分の言い分を一方的に通そうとして言い分を相手に押し付けたり、言いっぱなしになってしまったりする自己表現です。
命令する、言い負かす、嫌味を言う、などの形で現れる他、口調は丁寧で優しくとも、自分の思い通りに動かそうとしている態度や言い方も、攻撃的自己表現であると言えます。
自分と異なる意見やものの見方を認めず、無視したり排除したりしようとするため、自分の言い分を通すことはできる一方で親しい関係を築けず、孤立してしまいます。
また、普段は非主張的自己表現である人が、友人や家族に対して思いを押し付けたり、攻撃的に振舞ったりしてしまうこともあります。
お互いに攻撃的自己表現を持つ場合には、自己主張の押し付け合いによりケンカになってしまうこともあります。

③アサーティブな自己表現

アサーション、あるいはアサーティブな自己表現とは、いわば非主張的自己表現と攻撃的自己表現のいいとこどりの自己表現と言えます。
自分の考えや気持ちをないがしろにせず、相手にそれを伝えますが、一方でそれを相手に押し付けるのではなく、相手の考えも理解するように努めます。

DESC法

アサーティブな自己表現をしたい時に役立つのがDESC法です。
DESCとは以下の略です。


【D】Describe…自分が対応しようとしている状況や相手の行動を描写する。
【E】Express,Explain,Empathize…自分の感情や気持ちを表現・説明する。
【S】Specify…相手に望む行動、妥協案、解決策などの特定の提案をする。
【C】Choose…提案が受け入れられたとき、断られたときの双方を想像し、結果に対する選択肢を示す。

例えば、長電話をそろそろ切り上げたいとします。

相手に遠慮してしまって切り上げたいと伝えられないのは「非主張的自己表現」
相手に確認せず、長いからもう切ります、とだけ伝えるのは「攻撃的自己表現」
になってしまいます。

DESC法を使うと、以下のような伝え方になります。

【D】「話し始めてからそろそろ1時間が経ちますね」
【E】「私は、今日はとても疲れていて、集中力が切れてきました」
【S】「今日の話はそろそろ切り上げて、続きはまたにしませんか?」
【C】YES→「では、近日中に私から連絡します」NO→「では、あと10分ほどで終わりにしましょう」

アサーションとは、考えが対立したときに、お互いに損をしない方法を模索するものであり、「違い」をなくしたり同じ行動をしたりするためのものではありません。

異なる考え方は「間違い」ではなく「個性」です。

考え方が違うのであれば、それを同じものにしようとするのではなく、お互いの考え方を尊重し、その上でお互いに納得できる結果を作るために話し合うことを心がけましょう。

 

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