自分の人生を支配している「思い込み」 ⑱ ~思い込みを見つけて悩みを捨てる~
就労移行支援事業所 リスタート では、毎週金曜日に自己分析講座をやっています。
自己分析講座では、「自分を知り、人に説明できるようになること」と、「自分で自分にかけてしまっている『制限』に気づき、苦手を克服すること」の2点を軸に分析を進めています。
ここでは、自分について知り、『制限』から抜け出すために、「思い込み」というものについて考えていきたいと思います。
悩みの原因は思い込み
悩みというのは、「本当はこうしたいけれど、現実としてはできない」というギャップから生まれるものです。
そして人はこのギャップを、「こうでなければならない」という思い込みにしてしまうのです。
例えば、「自分には根気がない」ということで悩んでいる人がいたとしましょう。
この悩みは、「根気がなければならない」という思い込みに起因しています。
しかし、あくまでこれは思い込みであり、根気がなければならないのだという法律があるわけでもありません。
ほかの誰かが決めたのではなく自分自身がそう決めて、縛り付けているというのが実態なのです。
本当に、根気がなくては悪いことしかないのでしょうか。
1つのことに集中力が続かないのであれば、その分同時に複数のことに挑戦してみることもできます。
反対に集中力が高いために、1つのことを極めるのは得意だけれど、並行して対応するのが苦手という人もいるのです。
人それぞれ、得意なことや好きなことは異なるものです。
「こうでなければならない」という思い込みから抜け出して、自分自身のやれることを見つめ直してみることで、多くの悩みは軽減されるのです。
「悩んでいる」ことに「悩んでいる」人
中には、「悩んでいる」ことの原因が、「悩んでいる」ことである、という人もいます。
家庭の問題や友人関係の問題、会社での人間関係などの問題は、解決するのに時間がかかるものです。
しかし、「こんな問題を抱えていてはいけない」「早く解消しなければならない」というように焦ってしまう人も多いのではないでしょうか。
こういった、「悩んでいてはいけない」「問題を解決しなければいけない」という考え自体が思い込みなのです。
もちろん、最終的には問題を解決しなければ、悩みの原因を断つこともできないのですが、それを「今すぐ」やらなければいけないわけではありません。
むしろ、悩みや問題をいずれもその場ですっきり解決して、まっさらな明日を迎えている人のほうが少ないのではないでしょうか。
「悩んでいる」ことに「悩んでいる」ときには、「このまま悩んでいてもいいのだ」と発想を転換すれば、気持ちが軽くなるかもしれません。
感情は直接コントロールができないものですが、考え方を変えることによる間接的なコントロールは可能です。
思い込みによってネガティブな考え方になれば、自分自身イライラや落ち込みといった気持ちになりやすくなりますし、周囲に対してもトゲのある態度を取ってしまいます。
思い込みを見つけることで考え方を変えることで、悩みを減らし、ネガティブな気持ちに対処することができるようになります。