就活SST「会話のリズム」

就活SST

現在、高田馬場の就労移行支援事業所 リスタートでは、リモートによるプログラムを行っています。

今日は、就活SSTのプログラムを行いました。

今回は、会話をするときの「リズム」についての話です。

会話のリズム

コミュニケーションを取る上で、「中々話がスムーズにかみ合わない」と感じることはないでしょうか。

そのようなとき、実は問題があるのは会話の「内容」ではなく、「リズム」かもしれません。

その中でも特に重要なのが会話のテンポです。

相手とテンポを合わせることで、スムーズなコミュニケーションができるようになります。

ひとつ例を見てみましょう。

次の2つのセリフを見てください。

A:「そういえばですね、この前の休みにビアガーデンに行ってきたんですけど、あっ、そこは百貨店の上にできたやつでちょっと割高ではあるんですが……それで私、ジンギスカンって、あの独特の匂いが苦手であんまり食べなかったんですけど、あそこのは食べられたんですよね~……」

B:「この前、とんでもなくおいしいジンギスカンを見つけたんですよ。私、ジンギスカンって匂いがどうしてもダメだったんです。でも、そこのはおいしくて箸が止まらないんです。場所は百貨店の上にできたビアガーデンなんですけれど……」

この2つのセリフは、話している内容は同じです。

しかし、話し方の違いから大きく違う印象を受けるのではないかと思います。

Aの話し方は、その場で思いつくがままに言葉を並べているため、出てくる情報の順序がバラバラになってしまっています。

そのために、一体今は何についての話をしているのかなかなか理解が追い付かず、混乱してしまうのです。

一方でBの話し方は、情報の順序を意識してひとつひとつ区切ることで、相手がスムーズに理解できるようにしています。

また、話が理解できなければだんだんと関心も薄れてしまうのに対して、しっかりと相手の言っていることが理解できればその分興味が沸いてくるので、ひきつけ方も変わってきます。

一文を短く、テンポよく話すことを心がけましょう。

テンポが合わないと居心地が悪い

まずは自分が話す時に気をつけるリズムについて話しましたが、自分がいくらリズムに気を付けて話そうとしても、話が「かみ合わない」ときがあります。

その原因は、自分と相手の話す「テンポ」が異なってしまっていることにあります。

人によって、心地よく感じるテンポは違うものです、

ゆったりしたスピードで話すことを好む人もいれば、スピーディーなやりとりを好む人もおり、どちらが良いとか悪いと決められるものではありません。

本当はゆっくり話したいという人が素早い返答を求める人と話せば当然会話は噛み合い辛くなりますし、逆もまた然りです。

「自分のペースを乱されている」ように感じられるために苦痛であり、居心地が悪く感じてしまうのです。

さらには、自分にとって快適なリズムで言葉が耳に入ってこないと、耳から情報を取り入れてそれをきっかけに思考する、という流れが上手く行かず、本来思い出せることが思い出せなかったり、話せることが出てこなくなったりします。

重要なのは、会話を”仕掛けている側”が相手のペースに合わせることです。

テンポを合わせて会話することになれれば、リズムの違いによる会話のしづらさは問題のないレベルまで順応させることができます。

 

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