コミュニケーション「最近うれしかったこと」/認知行動療法講座「認知行動療法の概要」

コミュニケーションプログラム「最近うれしかったこと」

火曜日のコミュニケーションプログラムでは、主として「雑談」にフォーカスした練習を行います。

働いていく中で必要なコミュニケーション能力は、必ずしも業務上の会話だけというわけではありません。

雑談によってお互いのことを知っていくことで関係を築いていくことで、働きやすい環境を整えていくことができるのです。

今回のテーマは「最近うれしかったこと」

あなたの最近嬉しかったことは?と面接の場面で時々ありますね!

相手に自身の事を理解してもらうためや自己理解する事によって自身の能力を生かしてお仕事する事が出来るかもしれません。

今回の皆さんの意見はこちらになります!

  • アパレル店員と上手く話すことが出来た。
  • 自粛期間中に友人と連絡とることが出来た。
  • 応募多数の中当選して嬉しかった。
  • なかなか手のつけられない掃除が出来たこと。

認知行動療法講座

認知行動療法講座は、前回のプログラムで総まとめを行い、最終回を迎えました。

今回から、新たに通所を始めた利用者さんたちにも参加してもらい、改めてプログラムを進めて行きます。

認知行動療法の概要

初回ということで、今日のプログラムでは認知行動療法というものの概要を説明しました。

認知行動療法の目的は、ストレスを受けて、落ち込んだり、イライラしたり、不安になったりといったネガティブな気持ちになることを防ぐことです。

そのために重要なのが、「気持ちは考え方に影響される」ということです。

私たちは、自分なりのフィルターを通して世界を見ています。

生活していると色々なことを体験しますが、そのときどきに私たちは自分なりの受け取り方、考え方をして、それが気分に影響を与えています。

1つ例を挙げてみましょう。

あなたは今、1人で夜道を急いでいます。

どうやら道に迷ったようで、すっかり夜もふけてきました。

携帯のバッテリーも切れており、地図を見ることもできません。

まわりには誰もおらず、疲れが全身に広がります。

ここで、あなたはどんなことを考えるでしょう。

3つのパターンを挙げていきます。

① 道を間違えた自分が恨めしくなった

「もっときちんと準備をしていたらこんなことにはならなかったのに」と考えたあなた。

これまでに経験した他の失敗が次々に頭に浮かんできて、憂うつな気分になってきます。

そうするとますます身体が重くなってきて、ついにはその場に座り込んでしまいました。

② 間違った道を教えられたと怒りを覚えた

「道を聞いたとき、間違えた道を教えられたのではないか」と考えたあなた。

「なんていい加減なやつだ」と思っているうちに、だんだんイライラが強くなってきました。

胸のあたりが熱くなり、つい近くの壁を蹴飛ばしてしまいました。

③ 危険な動物がいるかもしれないと怖くなった

「人気のない道だし、危険な野生の動物が近くにいるかもしれない」と考えたあなた。

不安な気持ちが強くなってくるにつれて、胸が張り裂けるほどに鼓動が高くなります。

身体が凍りついたようになって、ついには身動きできなくなってしまいました。

上記の3つのパターンは、いずれもネガティブな感情が浮かんでいるものの、浮かんだ感情はそれぞれ別のものです。

しかし、前提となる条件は変わっていません。

つまり、同じ状況であっても、それに対してどのような考え方、受け止め方をするのかによって浮かぶ感情は変わってくるのです。

また、もしこのときに

「今は周りに人気がないが、まったく人が住んでいない場所にいるわけでもない。次に人に会えた時に道を聞いてみよう」

なんて考え方をしていたとしたら、「憂うつ」「イライラ」「不安」のいずれの感情も、あまり強くは浮かばなかったのではないでしょうか。

 

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