コミュニケーション「学生時代にやりたかったこと」/認知行動療法講座「認知の歪みを見つける練習」
コミュニケーションプログラム
火曜日のコミュニケーションプログラムでは、主として「雑談」にフォーカスした練習を行います。
働いていく中で必要なコミュニケーション能力は、必ずしも業務上の会話だけというわけではありません。
雑談によってお互いのことを知っていき、関係を築いていくことで、働きやすい環境を整えていくことができるのです。
今回のテーマは「学生時代にやりたかったこと」です。
今回の皆さんの意見はこちらになります!
- 日本各地に旅行に行きたかった。
- 語学をもっと勉強しておきたかった。
- 車を購入したかった。
- 友人と遊びたかった。
などなど
根底にあるのは、社会人よりも圧倒的に時間に余裕がある学生時代に
「人との交流ができること」「視野を広げる経験」をしておけば良かったことになりそうですね!
今後、やりたい事が出てきたら全力で叶えたいですね!
認知行動療法講座
前回は、スキーマを修正する方法として、メリット・デメリット分析の紹介をしました。
認知行動療法についての説明は一通り終わったのですが、今日は練習として、サンプルの状況から認知の歪みを探していきます。
認知の歪みを見つける練習
今回は、特定のシーンを例にして、そこで浮かんだ自動思考の例に含まれている認知の歪みを探すという形式の課題です。
また、認知の歪みを含まない考え方はどのようなものになるのかについても考えてみたいと思います。
シーン:頼みごとをしたらイヤそうな顔をされた
同僚に頼みごとをしたら、「え?いま?」とイヤそうな顔をされた。
結局手伝ってくれることにはなったけど・・・。
自動思考A「私のことなんて手伝いたくないと思っているんだ」
感情:悲しい、傷ついた
自動思考B「きっと、Aさんの仕事ならやるんだろうな」※Aさんは同じ部署の同期」
感情:みじめ、むなしい
自動思考C「あんな顔されるくらいなら、もう人には頼まない!」
感情:イライラ、くやしい
さて、それぞれの自動思考について考えてみましょう。
自動思考A
実際にイヤと言われたわけではないのに、相手の一瞬の表情だけで感情を勝手に推測し、「自分のことが嫌いなんだ」と思い込んでしまっています。
「心の読みすぎ」の歪みが含まれてしまっていそうですね。
自動思考B
「相手にとって自分は他の誰かよりも下の存在なんだ」と思い込んで、自虐的に考えてしまっています。
「過大評価、過小評価」の認知の歪みにより、自分はダメな存在で、他の人のほうがすごいのだという前提が生まれてしまっています。
自動思考C
相手の一瞬の反応で自分が傷ついたために、相手に対して拒絶の感情が出てしまい、コミュニケーションを遮断してしまっている状態です。
これは、自分に浮かんだ感情を元に物事を判断してしまう「情緒的な理由付け」が原因であると考えられます。
認知の歪みを含まない考え方の例
「無理させちゃったかな。次、お願いするときは早めに声をかけよう」
人に頼みごとをするというのは、どこか気が引けてしまうものです。
だから、相手のちょっとした対応が気になってしまって「やりたくなかったのかな」「私の仕事だからイヤなのかな」などといった自動思考が働き、傷ついてしまうこともあるかもしれません。
相手が手伝ってくれたと言う事実を客観的に受け止めて相手に感謝し、気持ちを切り替えることが重要です。
「自分が突然頼まれたとしたら、同じ態度をとってしまうかもしれない」などと想像してみると相手の態度を受け入れやすくなり、それでも手伝ってくれたということに感謝の気持ちが向けられるかもしれません。