就活SST「逆ピラミッドで誤解なく伝える」
就活SST
前回のSSTでは、コミュニケーションにおいて必ず必要になる”心配り”について、その重要性ややり方を考えました。
今回は、重要なことから順番に話すことで誤解を防ぐ「逆ピラミッド」の話し方について紹介します。
逆ピラミッドで誤解なく伝える
ピラミッドを思い浮かべてください。エジプトの、あの有名なピラミッドです。
そうしたら、そのピラミッドを、上下反対に回転させてみてください。
つまり、一番上の段が巨大な四角の土台となり、一番下が尖った小さい石になった状態ですね。
それと同じように、根幹となる重要な部分を一番初めに持ってきて、その後に重要度の低い情報によって補足していく話し方を、「逆ピラミッド」の話法と呼びます。
この話し方には、相手に話を誤解されづらくなるというメリットがあります。
その理由は、誰もが持っている「想像力」にあります。
人は、話を聞いている時、無意識のうちに様々な想像をしています。
例えば、「開発が遅れています」と話しが始まったとすれば、「開発はいつになるのだろう」「遅れている分はどう取り返そう」「商品を出したいときに間に合わないのではないか」等と考えてしまいます。
そうすると、最終的な結論で「7月に開発が終わりそうです」等と伝えたとしても、「対策が全部上手くいったらそうなるのかもしれないが、実際にはもっと遅くなると思った方が良さそうだ」といったように、その人の考えによるバイアスがかかった状態で伝わってしまうことになるのです。
物語を楽しむ時などには、結論に至るまでの間に様々に想像することこそが重要なのですが、決まった結論を伝えたい場合には邪魔になってしまいます。
そこで、逆ピラミッドでは、最初に結論を示してしまうことにより、相手が想像する余地をなくしてしまいます。