土曜プログラム
今日は、リスタートの土曜開所日です。
特別プログラムとして、今回はストレスコーピングの方法を考えてもらいました。
コーピング
「コーピング」という言葉に聞き覚えはありますでしょうか。
コーピングとは、「ストレスへの”意図的”な対処」を指す言葉です。
ストレスには、それぞれ違った適切な対処が必要になります。
自分が抱えているストレスに気が付き、適切な対処をすることで、ストレスと上手く付き合っていくのがコーピングの目的です。
ストレスとなる場面も、その発散の方法も、一人一人違います。
そのため、コーピングは自分自身に合った方法を見つけておくことが重要です。
コーピングの効果とコスト
コーピングは、「質」より「量」である、というのが重要なポイントです。
なぜなら、コーピングには簡単にできることもあれば多用するのは難しいものもあり、効き目や場所に合わせて選ぶ必要があるのです。
多くのコーピングを持つことで、「あれがだめなら次はこれ」というように、様々な方法を試していくことができます。
コーピングの内容は、「自分を助ける」ことになるのであれば、どのようなものでも構いません。
例えば、「手を洗う」「大きく息を吐く」などといったものも、気分の切り替えに役立てば立派なコーピングです。
もちろん、「温泉旅行に行く」など、ストレスの軽減に大きく役立ちそうな事柄も挙げて構いません。
ただし、「コストパフォーマンス」には注意してください。
「大きく息を吐く」というコーピングは、費用も時間もかかりません。
一方で、「温泉旅行に行く」コーピングは、お金と時間の余裕がなければ難しいでしょう。
"効果は大きいがコストも高い"コーピングは奥の手にしておいて、ローコストなコーピングを多く持っておくと良いでしょう。
コーピングの分類
問題と感情
コーピングは、働きかける"対象"と、"方法"の2つの軸で分類することができます。
"対象"については、「問題」と「感情」の2種類を挙げられます。
「問題」に焦点に当てたコーピングとは、ストレスを引き起こす原因を変えようとするものです。
仕事でストレスを受けているのであれば、「部署を変えてもらうよう頼む」「仕事量の調整について相談する」などのコーピングで、問題そのものの解決を目指すことができます。
一方、「感情」に焦点を当てたコーピングでは、「悲しみ」「怒り」「不安」といった感情を緩和することを目指します。
「カラオケで歌う」「愚痴を聞いてもらう」「好きな音楽を聞く」など、自らに合った方法を探してみましょう。
どちらかのコーピングだけを持つのではなく、バランス良く用意して選択できるようにしておくと良いでしょう。
認知と行動
"方法"については、「認知」と「行動」の2種類を挙げられます。
「認知」に焦点を当てたコーピングとは、頭の中でイメージしたり考えたりするものです。
例えば、誰かの行動に腹を立てたときに、「悪意があってやったわけではないのかもしれない」と考えてみるなど、考え方を変えることもコーピングになります。
「行動」に焦点を当てたコーピングは、実際の行動を伴っているもの全般です。
「運動する」「相談する」といった行動はもちろん、「思いっきり泣いてみる」なんて方法も良いでしょう。
これらについても、どちらのコーピングも使えるようにしておくことで、様々な場面に対応できるようになります。