土曜プログラム「自分の行動を駆り立てる”ドライバー”を見つける」
土曜プログラム
本日は、就労移行支援事業所 リスタートの土曜開所日です。
土曜開所プログラムとして、今回は、自分の行動を駆り立てている”ドライバー”と呼ばれるものを紹介します。
自分の行動を駆り立てる”ドライバー”を見つける
無意識のうちにいつもやってしまっている行動や、そうしなければなんとなく不安になってしまう行動パターンは、誰にでもあるものです。
それが、悪影響を及ぼすものでなければよいのですが、中には自分を追い込み、苦しめることになっているものもあるかもしれません。
特に自分の行動を駆り立ててしまうものを、「ドライバー」と呼びます。
ドライバーは、小さい頃の周囲の人間の言動などをきっかけに作られ、自分の行動パターンとして定着するものです。
ほとんどの場合には、親から言われた言葉が基となって作られることになりますが、だからといってそれは、親が悪意を持って何かをした、というわけではありません。
何気なく言われた一言が、いつの間にか自分の行動を駆り立てる軸になってしまっていた、ということも少なくないのです。
ドライバーのは、以下の5つの種類に分類することができます。
1.完全であれ
2.喜ばせろ
3.努力せよ
4.強くあれ
5.急げ
これら5つのドライバーを見て、「別に良いことなのではないか」と思われたかもしれません。
実際に、いずれの要素もある程度は必要なものであると言えます。
しかし、これらの要素があまりに強く心を支配してしまうと、極端な行動に結びついてしまったり、心身を壊す原因となってしまうことがあるのです。
自分が持つドライバーを知り、意識することができれば、頑張りすぎてしまっているときにブレーキをかけやすくなります。
5つのドライバーについて、その特徴を紹介していきます。
完全であれドライバー
「間違えてはいけない」「正しくなければいけない」といった考えが強いドライバーです。
このドライバーを持つきっかけになり得る言葉として、「しっかり勉強していい大学に入れ」といったものが挙げられます。
「間違えずに生きていかなければいけない」という考えが強いと、どんなことでも明確に決めておかなければ気が済まないようになってしまい、周囲の人とぎくしゃくしたり、柔軟な行動ができなくなってしまいます。
喜ばせろドライバー
「周囲の人を喜ばせなければいけない」という気持ちが強いドライバーです。
このドライバーを持つきっかけになり得る言葉として、「人に迷惑をかけないようにしなさい」といったものが挙げられます。
他者を優先するあまりに自分のことを蔑ろにしてしまったり、他者と異なっていてはいけないからと自分の考えを表に出すことができなくなってしまいます。
努力せよドライバー
とにかく常に努力を続け、全力を尽くしていないと気が済まないドライバーです。
このドライバーを持つきっかけになり得る言葉として、「成功するために努力を続けなさい」といったものが挙げられます。
努力をするのは良いことですが、このドライバーが強いと努力をしていないと自信を持てないようになってしまうため、必要以上に自分を追い込んだり、限界まで仕事を請け負ったりなどしてしまいます。
強くあれドライバー
いつも時間がないと感じ、とにかく急がないといけないという思いが強いのがこのドライバーです。
このドライバーを持つきっかけになり得る言葉として、「勇気を出して自分の自己主張をするように」といったものが挙げられます。
自己主張は時に重要なものですが、このドライバーがあると、「弱い自分を見せてはいけない」と考えてしまうことにより、責任を負おうとしなかったり、周囲に原因を求めたりするようになり、人間関係に悪影響を与えてしまいます。
急げドライバー
「間違えてはいけない」「正しくなければいけない」といった考えが強いドライバーです。
このドライバーを持つきっかけになり得る言葉として、「テキパキと早く仕上げなさい」といったものが挙げられます。
速くこなすことが悪いわけではないのですが、このドライバーが強いとどんな時でも急いでいないと不安になるため、ちょっとでも遅れがあるとイライラしたり、無理にせかして周囲の人に悪印象を与えてしまったり、などといった問題が起きてしまいます。