就活SST「コントロールできるものとできないもの」

新聞読解「ペット美容院代、年7万円超も」

以下、記事の要約です。

ペットの美容院代が上昇している。愛犬や愛猫の健康管理に関心が高い飼い主が増え、ペットフードを中心に関連市場の拡大が続く。

その中で、カットやシャンプー、爪切りといったトリミングサービスへの出費も伸びている。

このテーマについての利用者さんの意見

  • 子供よりペットのほうが多いのに驚いた
  • トリマーのお給料が安いのは知らなかった
  • 美容院代が高いと感じた
  • 爪切りなど大変そう

今後もサービスに見合った価格の引き上げは必要ですね!

就活SST

前回は、想定外の質問を受けた時、どのように対処すれば良いか、考えました。

今回からは、他者はコントロールできないため、自分の行動を見直すという”選択理論”の考え方について紹介していきます。

コントロールできるものとできないもの

人は、自分以外の行動をコントロールすることができるでしょうか?

例えば、「電話をかけることで、相手が電話に出る」

というのは、自分が電話をかけるという行動をしたことで、相手の行動を変えた例ですね。

他にも、「相手の失敗を𠮟りつけたら、以降その相手が気を付けるようになった」

というのも、相手の行動をコントロールした結果のように見えます。

自分が操作するという以外にも、「赤信号だから止まった」や、「雨が降ったから落ち込んだ」など、外部の影響で行動を変える例はいくつも挙げられそうです。

上記のような考え方を、”選択理論”においては「外的コントロール」と呼びます。

しかし、実はこの考え方は、大きな問題を抱えています。

上記に挙げた例は、どのような場合でも同じ結果になるでしょうか?

実際には、

「電話がかかってきたが、出たくない気分だったので出ずに切った」
「叱られたことで腹を立て、特に以降も行動は変わらなかった」
「赤信号だったが無視して渡った」
「雨が降ったことでイヤだった予定が流れて喜んだ」

など、違う結果になることも考えられます。

これはなぜかといえば、外からの刺激はあくまで”判断材料”に過ぎず、それを元にしてどのような行動をとるかは、本人自身が決めているからです。

このように、「私たちの行動は内側から動機づけられている」とする考え方を、内的コントロールと呼びます。

外的コントロールの抱える大きな問題は、大きく分けて2つあります。

1つは、上記の通り他者は自分が望む通りに行動するわけではないために、コントロールできるはずだと思っていることで思い通りにならずにストレスを抱えたり、問題の解決から遠ざかってしまうことです。

そしてもう1つは、外的コントロールが、周囲の人間から悪印象を持たれやすいということです。

以下はすべて、外的コントロールに基づいた行動です。

・自分の望むものでなかったことを批判する。
・思い通りに動かなかった相手を責める。
・気に入らないことがあったので舌打ちする。
・自分の望む結果を出すように相手を脅す。
・罰を与えることで行動を矯正しようとする。

いかがでしょうか。これらの行動をとってくる相手に対して、ネガティブな印象を持った経験が、1度はあるのではないかと思います。

外的コントロールは、「他者を自分の思い通りにしようとする」「自分の行動は、誰か他の人間や物事のせいだ」という考えを含みます。

そのために、人間関係に大きな亀裂を生んでしまうことがあるのです。