祝日プログラム「『反すう思考』から抜け出す」

祝日プログラム

本日は、就労移行支援事業所 リスタートの祝日開所日です。

祝日開所プログラムとして、今回は落ち込んでいるときに陥りがちな「反すう思考」から抜け出す方法を考えていきます。

「反すう思考」から抜け出す

物事が期待通りに進まなかったり、目標が達成できなかったりしたとき、人は自分の能力や存在価値に自信が持てなくなってしまうものです。

そうすると、思い通りに行かなかったこと以外のことに対しても自信がなくなってきて、頑張る気力まで失ってしまいます。

こうして、エネルギーが切れてしまっている状態を示す感情こそが、「落ち込み」と呼ばれるものです。

落ち込んでいるときには、自分の強みがわからなくなってしまってり、必要以上に自分の能力を低く見積もってしまったりします。

しかも、行動力が失われてしまうため、そこから抜け出す行動を起こすのも、難しくなってしまいます。

落ち込みを長引かせる「反すう思考」

落ち込みがエネルギーが切れている状態であるということは、落ち込みから抜け出すには、エネルギーの充填が必要になります。

充填のために大事なのは、自分自身を休ませること。

しかし、いくら休んでも中々落ち込みから回復できず、長引いてしまうことがあります。

そんなとき、頭の中では、こんなことを考えてしまっていませんか?

「自分の見込みが甘かったんじゃないか」
「もっと早く動いていたら結果は変わっていたんじゃないか」
「あそこでこのように動いておくべきだったんじゃないか」

このように、過去の失敗や自分の欠点を繰り返し考え続ける思考パターンが、「反すう思考」と呼ばれるものです。

一見すれば、自分の失敗を反省して、次に活かすためのポジティブな行動に思えるかもしれません。

ところが、実際には反すうで行っているのは繰り返し”自分を責める”ことでしかありません。

これをいくら続けたとしても、プラスに働くどころか、どんどんと回復するためのエネルギーを奪われてしまうのです。

それどころか、反すう思考を続けていくと、だんだんとパワーアップして、より強く自分を責め立てることになってしまいます。

初めは「○○しなければよかった」という後悔だけかもしれません。

しかし、続けていくことで、「明日怒られてしまうに違いない」といった将来を悲観する考えや、「これまでも失敗ばかりだった」というように過去にを悔やむネガティブな考えがどんどんと出てくるようになってしまうのです。

さて、反すう思考から抜け出す必要がある、というのはこれまでお伝えしてきたとおりですが、そう聞くと、「なるべく考えないようにする」必要があるのだな、と思われるかもしれません。

しかし、実はそれでは逆効果なのです。

「考えないようにしよう」「忘れよう」とすればするほど、返って頻繁にそのことを思い浮かべてしまうことでしょう。

反すう思考に気づくための5つのポイント

反すう思考の重要なポイントは、自分で意識して考えているわけではないということです。

つまり、「考えたいわけではないのに、つい考えてしまっている」のです。

それならば、まずは自分が「反すう思考をしている」ことに気が付くことが大切です。

「最近、元気がないかも」と思ったら、以下のポイントについて考えてみてください。

□ 過去のことを繰り返し考えている
□ 「なぜ○○したのか/しなかったのか」という考えが浮かぶ
□ 考えることをやめたくてもやめられない
□ 自分を責めるような考えが浮かぶ
□ 「絶対」「いつも」「~に違いない」といった表現で考えている

これら5つのうち、3つ以上に当てはまっているならば、反すう思考をしてしまっている可能性が高いと言えます。

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