自己分析講座「基本的構え」
目次
新聞読解「金属3Dプリンター 脚光」
以下、記事の要約です。
金属部品を生産できる3次元(3D)のプリンターの需要が拡大している。
三菱重工業や東芝機械が航空機部品などを生産できる機種を相次ぎ開発・販売し、独シーメンスなど選考する海外勢を追う。
3Dプリンターは従来は樹脂の成型が中心だったが、金属を成型できると産業向けに幅広く使える。
在庫削減や生産時間の短縮など、ものづくりを変える技術としても注目されている。
この記事に対する利用者さんの意見・感想
- 金属を粉にするアイディアは驚き。
- コスト面から、中小企業ではまだ手が届かないのではないか。
- 金属リサイクルにつながるのでは。
- 工場見学などで、どうやって完成するのか見てみたい。
金属を粉にして、自動車や航空機の部品にするというのは驚きです。
日本の技術力を生かして、世界をリードしてほしいですね!
自己分析講座
高田馬場にある就労移行支援事業所のリスタートでは、金曜午後は2グループに分かれて自己分析講座をやっています。
前回、人生グラフを作成し、自分にとって転機となった出来事や、強み、弱みを探しました。
今回は、自分のことをよりよく知るために、「基本的構え」についての話をしました。
基本的構え
人が持っている「世界のとらえ方」のことを、「基本的構え」と呼びます。
基本的構えは、主に小さい頃の両親との関りによって禁止令と共に作られていきます。
様々な禁止令を受け取ることで、「OKなものは何か」「NGなものは何か」を判断していき、それが構えとなるのです。
基本的構えは大きく4つに分けられ、人との関わり方に大きな影響を及ぼします。
「私もOK、あなたもOK」の構え
自分のことも、他者のことも認めている構えです。
適度な禁止令を受けて育ったことで、自分のことも、他人のことも尊敬することができます。
相手の考えは相手の考えとして受け止めつつ、しっかりと自分の意思も表すことができるため、良好な人間関係を築きやすくなります。
また、しっかりと自分に自信を持てていることで、失敗をしても過剰に落ち込むことなく、前向きに対応できます。
「私はNG、あなたはOK」の構え
自分に対しては否定的なものの、他者のことは肯定する構えです。
親の期待に応えられず大きな失敗をするなどして、自分に自信が持てないために生まれることが多いようです。
この構えは、自分に対する自信を持てないために、何かチャンスがあったとしても、「どうせやっても失敗するだろう」と逃げてしまったり、いざ挑戦しても「うまくいかないに違いない」という考えを捨てられないために失敗してしまう、といった特徴があります。
また、上手くいくことがあっても、「この程度じゃ成功とはいえない」「あの人のほうがずっと優秀だ」などと考え、成功を成功と受け取れません。
この構えを持つ人は、同じ失敗を繰り返したり、ルールを破ることによって周囲の人に怒られたり、呆れられたりすることを繰り返すことがあります。
これは、「自分がダメな人間である」ということを確認できると落ち着くために、自分でも無意識のうちにそのような行動を続けている可能性があります。
「私はOK、あなたはNG」の構え
自分のことは肯定するが、他者のことは否定する構えです。
主に、欲しいものはなんでも買ってもらえたり、叱られることなく育ってきたりするなど、過保護に育てられた場合に持ちやすい構えです。
自分が正しいということを信じて疑わないために、自分と違う考え方や意見を受け入れることができない傾向にあります。
そのため、自分の考えと違うものがあれば文句を言ったり、異なった意見があれば変えさせようとしたりするなど、自分勝手と取れる行動を起こす場合があります。
また、他者の成功を許すことができず、成功している人がいれば欠点をあげつらうほか、弱者に対して上から接することで優越感を得ようとすることもあるようです。
この構えを持つ人は、ちょっとしたことで文句を言ったり、揚げ足を取ろうとしたりする姿勢が目立つことがありますが、これは他者より自身が優位に立っていることを確認することで安心を得ようとしていると考えられます。
また、自分が責任を負うことを過剰に恐れ、何か問題があれば他の人や環境を理由にし、自分が悪いとは絶対に認めようとしないかもしれません。
「私はNG、あなたもNG」の構え
自分のことも他者のことも容認できない構えで、最も生きづらさを抱えやすい考え方です。
この構えを持つ人は、これまでに紹介したような、自分がダメだと確認する行動と他者のことを攻撃するような行動の、どちらも起こしてしまう可能性があります。
また、非常に極端な人間関係を持ちやすく、誰のことも信用できず、自分にも自信がないことから自分の殻に閉じこもり一切の人間関係を断とうとしたり、特定の誰かに完全に依存し、その人の考えを自分の考えとして一切の判断を任せようとしてしまったりすることがあります。
構えの修正のためには
4つの基本的構えの中で、最も生きやすいのは「私はOK、あなたもOK」の構えでしょう。
自分も、相手も認めるというこの構えを持つためには、「自己肯定感」を高めることが必要です。
特に、「〇〇ができる自分には価値がある」というような条件付きの肯定ではなく、「ただ、生きているだけで自分には価値があるんだ」という、無条件の肯定を得ることが理想です。
何か、人より優れていることを拠り所にするのではなく、他者に評価されることを拠り所にするのでもなく、自分は自分として考え、生きていていいのだという感覚。
それこそが、自分を生きやすくし、良好な人間関係を作るために必要なものなのです。
これを手に入れるためには、自分から他者に関わりを持つことや、謙遜しすぎず、好意的な言葉をそのまま受け取るようにすることが有効です。