パーソナリティ障害⑦~対処のメカニズム~

 

前回までの記事はコチラ↓

パーソナリティ障害①~パーソナリティ障害の基礎知識~

パーソナリティ障害②~パーソナリティ障害の分類と特徴~

パーソナリティ障害③~パーソナリティ障害の分類と特徴B~

パーソナリティ障害④~パーソナリティ障害の分類と特徴B Part2~

パーソナリティ障害⑤~パーソナリティ障害の分類と特徴C~

パーソナリティ障害⑥~治療法~

第74回 教えてリス太くん

今日は、パーソナリティ障害の

一般的なメカニズムを見ていくよ!

 

一般的な対処のメカニズム(対処機制)

投影

自分自身の感情や考えを他の人のせいにする

偏見、疑い深さ、外的な危険に対する過度の心配につながる

妄想性パーソナリティ障害、統合失調型パーソナリティ障害に典型的

境界性パーソナリティ障害、反社会性パーソナリティ障害、

自己愛性パーソナリティ障害の人が急激なストレスをうけたときに用いる

 

分裂

白か黒、全部かゼロかという考え方に従い、すべての人を完全な善人か悪人かに二分する

同じ人に対して好きという感情と嫌いという感情の両方を抱くことの不快感、

あるいは不確実感、無力感から逃れられる

境界性パーソナリティ障害に典型的

行動化

つらい現実や感情から逃げたいという無意識の願望や衝動を直接的に行動で表現する

しばしば無責任、無謀、愚かな行動につながる

各種の非行、見境のない性的関係、薬物乱用などの行動は著しく習慣化するため、

誘因となった感情に気づかないまま否定される

反社会性パーソナリティ障害、境界性パーソナリティ障害に非常によくみられる

 

自責的反応

自分自身を直接的(自傷行為など)または間接的(身体醜形障害など)に傷つけることにより、

他の人に対する怒りの感情を表現する

間接的な場合を消極的攻撃という

本人より他の人に影響が及ぶ失敗や病気、ばかげた挑発的な道化的行動

境界性パーソナリティ障害の人によくみられる

 

空想

空想上の人間関係や自分だけの思いこみに頼って葛藤に対処し、

孤独などのつらい現実から目をそらす

風変わりな様子で、親密な人間関係や外界とのかかわりを避ける

回避性パーソナリティ障害または統合失調質パーソナリティ障害の人が用い、

精神病の人とは対照的に、空想を現実とは考えず、行動には移さない

 

心気症

体の不調を訴えて人の注意を引く

周りからいたわりを受け、気にかけてもらえる

他人に対する怒りの消極的表現の場合もある

依存性パーソナリティ障害、演技性人格、

または境界性パーソナリティ障害の人が用いる

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