10月11日 相手の気持ちを考えて会話しよう

ワークショップ

前回までのワークショップはこちら

8月9日 挨拶の基本スキル

8月16日 会話を始めてみよう!

8月23日 会話を続けてみよう①~開かれた質問~

8月30日 場面に合わせて上手に自己開示しよう

9月6日 この会話、なにが悪かったんだろう?

9月13日 その言葉、本当にそのままの意味?

9月20日 こんな会話ではどう答える?

9月27日 会話を終わらせるときは

10月4日 会話を終えるのってどんなとき?

 

前回のワークショップでは、会話を終える場面はどんな場面があるかを考えて、

ロールプレイという形で練習を行いました。

今回は、「相手の気持ちを読む」というテーマで、

会話の際に相手が何をして欲しいのか考えて行動する練習をしました。

まず、次のような場面について考えました。

 

Aさんが休み時間、座ってボーっとしていると、Bさんが話しかけてきました。しかし、その話題はAさんの関心のない芸能人の話でした。

 

こんなときは、話している相手の気持ちを考える必要があります。

自分には関心がないというメッセージをそのまま伝えてしまうと相手がどう思うか、

相手の気持ちを配慮した発言を考えてみましょう。

 

まず、Bさんの気持ちについて、利用者さんからは

「Aさんとコミュニケーションを取りたい」

「その場の雰囲気を良くしたい」

「理解してもらいたい」

「自分の好きな芸能人を相手に広めたい」

「共通して知っている芸能人の話題で盛り上がりたい」

などの意見が出てきました。

 

相手も知っているものとして話しているのかもしれませんし、

知らないかもしれないと思いつつ、その芸能人を布教するために話しているのかもしれません。

しかし、そのどちらにしても、BさんはAさんとコミュニケーションをしたい、

という気持ちを持っているのは間違いないと思います。

 

続いて対処の仕方を利用者さんに聞いてみたところ、

・「どんな人なの?」「おすすめの曲はある?」などと、相手の話を聞いた上で
質問をして話を広げていく

・知らないと正直に伝えた上で、どんな人なのか聞く

・話を広げたくない場合は、自分の好きな芸能人の話などに話題をシフトする

・「○○はすごいんだね」などと相手の気持ちを受け止めた上で、自分には興味がなく、
話を聞くのが辛いと伝える

 

などの意見が出てきました。

たとえ自分に関心がない話だったとしても、そのことが

直接伝わる態度でいては相手に嫌な想いをさせるかもしれません。

相手の気持ちを尊重することによって円滑な会話を続けることが可能になります。

しかし、だからといって常に自分を押し殺すべきだというわけではありません。

その話を聞いているのが辛い、自分にストレスになると思ったら、

時には話題を変えたり、会話を終わらせたほうがいい場面もあると思います。

そんな時にも、相手の気持ちを考え、尊重した言い方をするように気を付ける必要があります。

次に、他の場面での相手の気持ちを考える練習をしました。

いくつかこちらからテーマを提示したほか、利用者さんからも

相手の気持ちを考えることが難しいと感じた体験を元にテーマを挙げてもらいました。

今日はその中から、2つのシチュエーションに関して考えました。

 

場面1:リスタートでの活動の後お茶に誘われた

相手の気持ち

・詳しく話をしてみたい

・親しくなりたい

・相談事がある

・ヒマつぶしをしたい

気持ちを考えた上での対応

・「少しの時間であれば大丈夫ですよ」

・とりあえず話を聞いてみる

・お茶に行って自分にメリットがあるか考える

・ヒマなら誘いに乗るが用事があれば断る

 

誘ってきた相手が親しい人物かどうかで、いくつか可能性が考えられます。

最近親しくなった人や、あまり話したことがないような人であれば、

親しくなりたい、詳しく話をしてみたい、などと考えているかもしれませんし、

ある程度仲の良い相手であれば、単にヒマだから誘った可能性も、相談事がある可能性もあります。

どの場合であっても共通しているのは、相手は自分と話したいと考えていることです。

 

そのため、誘いを受けてあげることが、相手にとっては理想の対応となります。

しかし、何か用事があるということや、行きたくないようなこともあると思います。

そんな時も、相手の気持ちを汲んだ上で断る必要があります。

前回やった会話を終わらせる方法も参考にしてください。

 

場面2:メールアドレスを交換しようと言われた

相手の気持ち

・詳しく話をしてみたい

・ 個人的に仲良くしたい

・プライベートでも連絡を取り合いたい

気持ちを考えた上での対応

・自分の気持ちを考えて受けるかどうか決める

・プライベートでも付き合いたい相手かを考える

・アドレスを複数持っていれば、どういう付き合いをしたいか考えて教えるアドレスを選ぶ

 

こちらは、利用者さんの意見がほとんど1つにまとまりました。

メールアドレスの交換をお願いされるということは、仕事上などだけでなく、

プライベートでも仲良くしたいと考えている可能性が高いです。

なので、相手が望むのはアドレスを交換することなのですが、

自分にとってアドレスを交換してもいい相手なのかをよく考えて判断してください。

また、断る際にも、相手を嫌な気持ちにさせない断り方を考えるとよいでしょう。

複数のアドレスを作っておいて、メインでないものを教える、というのは上手な手段だと思います。

 

相手の気持ちやして欲しいことなどは、考えられる可能性が多々あるため難しいものです。

わからないときには、相手に確認してみるのも有効な手段です。

もしも相手の求めていたことと違っていたとしても、配慮を行ったこと自体は

ちゃんと相手に伝わります。

配慮をするかどうかによって、相手との関係は大きく変わります。

相手の気持ちを考えて、配慮を示すようにしましょう。

読解

 

高齢者との契約、適切に

 

今日の記事は、パソコン専門店のPCデポがサポートサービスを結んでいた

高齢者から高額な解約料を受け取った問題についてです。

問題の発端となったのは、「80歳過ぎの独居老人である父が

毎月1万5千円の高額サポート契約を結んでいた。

契約を解除するため10万円を支払わされた」という

ある男性がSNSに投稿した内容でした。

 

PCデポは数日以内におわびをウェブサイトに掲載しましたが、

その内容も含めて批判の書き込みが相次ぎ、株価と売上高が下落するに至りました。

 

PCデポの顧客対応に法的な問題はなかったのか、3つのポイントから確認します。

 

①解約料が打倒かどうか

この高齢者の男性は、サポート契約の解約料と付属品のタブレット残金として

当初20万円超を請求され、息子の抗議によって約10万円に減額されました。

解約料の契約条項について、消費者契約法では

「契約解除に伴い事業者に生じる平均的な損害を超える部分」は無効と定めています。

弁護士はPCデポの契約に関して、減額後の約10万円の解約料であっても一部は無効になる可能性があると述べます。

 

②契約内容は妥当かどうか

契約の内容が、電子機器10台文までサポートを受けられるという内容だった点も問題です。

1人暮らしの高齢者に10台は明らかに過剰でしょう。

今年6月の消費者契約法の改正で、通常必要とされる分量を著しく超える売買契約

などといった「過料内容の契約」を消費者が取り消せる規定が盛り込まれました。

 

③高齢者と結んだ契約が有効だったか

男性は「父親は認知症を発症していた」と訴え、PCデポは「そのような兆候は見られなかった」と主張しています。

単独で契約などの法律行為ができる資格を「行為能力」といい、自らの行為の結果を判断できる

「意思能力」がない人の法律行為は無効とされます。

意思能力の有無は個別の行為ごとに判断し、今回の場合は契約無効を立証するのは

相当難しいそうなのですが、現在国会に提出されている民法改正案には

「意思能力を有しなかったときは、その法律行為は無効とする」との

明文規定が盛り込まれており、消費者保護を強める流れであることは間違いありません。

 

 

今回の問題の教訓は、「ネットへの書き込みが経営を揺るがす時代になった」こともあります。

風評リスクへの対応は大きな課題で、

「店側が顧客の利用状況を真摯に聞き取ることがリスクの軽減につながる」と指摘されています。

 

この記事を読んで、

 

・問題視される前から批判はあったが反応が鈍かったようだが、
客の声を常に受け付けて改善していくシステムを作っておくことが重要。

・高齢者にとってパソコンやタブレットというもの自体使いこなせず便利ではないのではないか

・高いお金を払って教えてもらわないといけない道具がないと生きていけない世の中は
一定以上の年齢層にとって負担になるのではないか

・月々の料金を安くする代わりに解約料を高く設定しているというのを見て、
解約料は企業にとっての解約リスクを減らすためにあるのではないかと思った

・使い方が分からない高齢者からすれば、明らかに高い料金を設定されても、
おかしいと指摘することができない。

・消費者が求めていることを企業がしっかり知って対応する必要がある

・SNSで拡散されて売り上げが大きく落ちるというのは今までになかった影響の広がり方

・消費者を相手にするサービス業者であれば、消費者について考える責務がある。

 

などの意見が出てきました。

 

新しい技術がたくさん出ることで若い世代にとって便利な世の中になる一方で、

高齢者などからすれば使い方が分からない道具が必須な世の中は必ずしも便利とは言えません。

それを悪用しているように感じられたことが、今回の問題につながったのではないでしょうか。